XR100モタード フライホイール軽量化

旋盤による旋削加工2005年8月
 今回の内容は旋盤がないとまず行えないので、一般家庭内での加工はほぼ不可能なため紹介するべきかどうが悩んだ。しかし加工の効果は絶大だったので参考までに紹介します。(ひょっとしたら近くの鉄工所などで加工してもらえる所があるかもしれません)


 まずフライホールとは、オルタネーターのコイルを取り巻く形で、磁石が内蔵されてある丸っこい回転パーツである。まずこれを外すには、プーラーと回り止めであるユニバーサルホルダーが必要である(エアインパクトのような瞬間的にパワーの出る工具があれば後者は不要)

 キタコ製 ユニバーサルホルダーとプーラー いずれも3000円 XRだけでなくいろいろな車種に対応

 フライホイールを旋削加工することで、軽量化を図るのが目的である。フライホイールを軽量化することで、加速の向上やエンジンブレーキがかかり過ぎるのを軽減することができる。ただ軽くしすぎると低速トルクが減少するというデメリットも関わってくるので、何度かのカット&トライが必要。まあ要するに削る量は試行錯誤というわけ。


 今回はいつもお世話になっているバイク屋さんに不要になったフライホイールを提供していただいた。と言うよりも今回の内容はバイク屋のマスターの「コレ削れるかなぁ?」の一声がきっかけ。旋削によるフライホイールの軽量化は、レースでは一般的に行われている方法だという。自分は仕事柄旋盤を使っているので、昼休みとか空いた時にでも短時間でできそう・・・というわけで今回の計画が立ち上がったのであります。




純正のフライホイール
 加工前の状態

加工
 まずどのくらいの厚みがあるのか知りたい。これには内側の磁石部を分解して調べるしかない。圧入されていて分解できそうもないので、Tマークの刻印がされている面と親指が押さえている段の部分まで削ることにした。この段まで片肉3mm程ある。径にして6mm削ることになる。
 削る幅は丁度ピックアップセンサーの出っ張りがある手前まで両サイドから(約15mm)削る。ピックアップセンサー用の出っ張りは、基本点火時期を決める重要な個所なので、加工してはならない。つまり出っ張りのある周はそのまま残る。

加工後のフライホイール

 加工後は恐ろしい程軽くなった。計量器具がなかったので、重量がどの位変化したのか数値化はできない。

旋削データ)
外周111mm⇒105mm(片肉3mm)
恐らくギリギリ
旋削幅(Tマーク刻印側)12.5mm
旋削幅(プーラー用ネジ溝側)15.5mm

 
3mm削ってみて破けることはなかったが、相当薄くなっていると思われる。これは叩いてみればよく分かる。反対側を削る時旋盤のチャックでかんだ時、チャックハンドルで締めるとつぶれるような感覚だった(ということは相当薄い)。

走行
 まずエンジンをかけて吹かしてみるとすーっと軽く回る。それは走行にも現れて、加速性能は格段とアップした。低速〜中速はDT125Rに勝るかもしれません。エンブレも良い意味で軽減されているので、カクンとくる衝撃が少ない。乗り味は4STなんだけれど、2STのようなフィーリングといった感じかな。

 心配していた低速トルクもそれほど無くなった感じはしなかったが、急で長い登り坂や定速状態での安定性などは少々苦手になったかもしれない。


半分だけのバージョンも試した
 後で片側のみ削った場合も試してみたが、加工前との違いはあまり分からなかった。最初に両側削ったのを試したのがマズかったかも。フライホイールの回転は慣性モーメントが関わるので、外周を削って軽量化するのがベターだろう。

 今回のことで、とりあえず3mm厚は削れることが分かった(安全が保てるかどうかは別として)。安全を見込めば2mmくらいまでに抑えておく方がよいと思われる。115ccにボアアップしているなら2mm程でも十分効果はあると思われる。劇的に変わるまで加工するよりかは、少し変わったかな?という程度に抑えておくほうが無難であると思う。
◎ノーマル(99cc)のエンジンなら片肉2.5〜3.0mmくらい
◎115ccボアアップのエンジンなら2.0mm〜2.5mmくらい

 アフターパーツで軽量フライホイール(ローター)も出ているが、非常に高価。旋盤が使えるならばまずはこの加工を試して欲しい。

免責事項
 加速アップの効果は絶大ですが、耐久性については不明です。特に高回転においては砕ける可能性もあります。現時点では考えられない障害が出る可能性もあります。加工は自己責任で。



その後
 軽快に回るのが面白くついついスロットルを開けてしまいがちになります。ただ、とにかくよく回るため空吹かしはオーバーレブになる恐れがあり、その点は要注意です。


2007年3月追加加工

 面も削ってみました。標準から約2mm厚追い込んでいます。さらに1mmくらいは追い込めそうですが実用上怖いです。またピックアップ部の部分も少し追い込んだら、穴が開いてしまいました。ここは1mmくらい余裕を残した方がよいでしょう。また圧入している部分は表面のみ0.2mm程削ったのみで、安全上あまりさわっていません。しかしこれだけ削ると相当軽く感じます。もともと1kg程あるのですが、今で850gくらいです。直接エンジンの回転系だけに、コレだけの軽量化は相当効果は大きいです。車体の軽量化よりも断然の効果が期待できます。
 取り付け時の感想ですが、物凄く軽快に回ります。125ccにした場合だと少し軽量過ぎるような気もします。

カスタム・メンテナンス記録へ

単車の間へ



[PR]看護師の好条件求人なら:看護師の転職完全サポート!安心お任せ♪